ジシギ について 岸 久司
始めに
タシギの仲間をジシギ類と呼んでいます。どの種も同じような形や羽色をしています。
当地、龍ヶ崎の田んぼにはオオジシギ、チュウジシギ、タシギはごく普通に観察できます。
野外でのジシギ類の識別は難しいとされていましたが、観察時期、場所、大きさ、体系、嘴の長さと形、頭の形と目の位置、飛び出し方と鳴き声などでおおよその目安はつくようになりました。
でも一番のポイントは全体から受ける第一印象の違いでしょう!2003年7月〜2004年10月までに市内と周辺の観察記録と写真を掲載いたしました。
(だだし尾羽の数を実際に確認したわけではありませんので断定はできません、あくまでもオオジタイプ、チュウジタイプ、タシギタイプとしてご覧いただればと思います)
オオジシギもチュウジシギもミミズを好物にしているようです。
従ってミミズは水の中では生活できません、水辺の周りの少し湿った田んぼの畔等を住みかにしているようです。嘴を何回もも土の中に差し込みますがミミズを捕らえている確立は10分の1にも満たないようです。
従ってミミズか居そうな場所がポイントとなります。
飛び出し方がやはりオオジシギは重たいですね、低く出ます。
そして飛び出す時の鳴き声も少しずつ違いが判ってきました、オオジはカエルの声をつぶしたような太い印象です。タシギは細く鋭い鳴き声です。
オオジシギは7月〜8月に多く観察できました。8月はピークで一日に15羽観察したこともあります。
まだ田んぼには水が張っていますのでオオジシギの餌場は畔の近くが対象になっていました。
ただ真夏の暑い日中は休耕田で草がある水の中に浸かって休んでいますが、朝と夕方はやはり畔でミミズを探していました。
人も鳥も暑いのは苦手ですね! (暑い日はアマサギもケリも水の中に入っています)
オオジシギ2004年8月25日飛行場近く
オオジシギ2004年8月飛行場近く
オオジシギ2003年8月河内町(古河林)
オオジシギ2004年7月18日飛行場近く
オオジシギ2004年7月25日飛行場近く
オオジシギ2004年9月26日飛行場近く
オオジシギ2004年7月15日飛行場近く
オオジシギ2004年8月飛行場近く
オオジシギ2004年8月15日飛行場近く
チュウジシギは9月に入ると急に増えてきました、中旬以降はほとんどチュウジでした。500m四方内に15羽観察したこともあります。3種の中でチュウジが最も乾いた場所を好んでいるようです。
稲刈りが終わって田んぼには全く水がありませんが畔にはミミズが生活しているようです、二番穂が出ていることも隠れ場所になっているようです。
写真のチュウジは全て乾いた田んぼです。畔に近い場所が多いいです。
チュウジシギ2004年9月18日牛久沼萱場
チュウジシギ2004年9月4日飛行場近く
チュウジシギ2004年9月26日飛行場近く
チュウジシギ2004年9月26日飛行場近く
チュウジシギ2004年9月26日飛行場近く
チュウジシギ2004年9月23日飛行場近く
チュウジシギ2004年8月28日伊奈町
チュウジシギ2004年9月18日牛久沼萱場
チュウジシギ2004年9月18日牛久沼萱場
チュウジシギ2004年9月12日牛久沼萱場
チュウジシギ2004年9月11日牛久沼萱場
チュウジシギ2004年9月11日牛久沼萱場
タシギは好物はミミズではなく水中の泥の中の昆虫のようです、従って水があるところはほとんどタシギです。乾いた畔では観察した記憶がありません。冬の間中、蓮田や水路で数多く観察できます。
このタシギを冬の間にしっかりと数多く観察することが他のジシギ類との比較に役立ちます。
タシギ2004年9月12日飛行場近く
タシギ2003年9月28日伊奈町
タシギ2003年12月31日河内町
タシギ2003年8月河内町古河林
タシギ2004年10月3日飛行場近く
タシギ2004年1月3日河内町
タシギ2004年3月13日河内町
デジカメ写真で判った事も多いです。
どの写真も振り向いたところが多いいですが、不思議とみんな同じボーズでで嘴の角度もほとんど同じですね!これは3種とも同じで 一番かっこいいポーズなのでしょうか。
(ジシギの観察にはデジカメが欠かせません、これのおかげで野外での識別が可能となってきました、写真はほとんど車中から撮ったものです)近ずいて早く飛び出すのはタシギで次にオオジ最後にチュウジのようです。
チュウジは車から出ても意外と逃げない個体が多く居ます。飛び立っても近くへ降りることも多いいです。
龍ヶ崎周辺だけがオオジシギやチュウジシギが渡っているとは思えませんので他の地域も同じように観察出来るものと思っています。
相当な数が渡っている事になりますね! 想像がつきません!